iReCalcを使う10の理由 Part 1

iReCalcを使う10の理由 Part 2

Pocket Jukebox - Coin Mode

Pocket Jukeboxのデモ

2009年12月25日金曜日

iReCalc Ver.2.00以降で追加された機能

機能追加と取り敢えず判明したバグを修正した2.03を既に提出していますが、Appleの審査が27日までクリスマス休暇なので、公開は年明けになるかもしれません。

**関数(累乗と平方根を含む)のネストはVer.2.03以降で4階層までサポートしています。例えば√(log(exp(sin1.5)))という計算が可能です。

1. 以下の関数は、通常の計算式の書き方と同様に式に入力し、「=」ボタンで計算します

log、ln、exp、sin、cos、tan、asin、acos、atan、sinh、cosh、tanh
例: log5.3 cos(√3) √(exp2+ln3)

2. 以下の関数は関数の表記のように式の中に入力します

rad(°): 度→ラジアン、deg(rad): ラジアン→度
例: rad50 deg0.87 (rad(50) deg(0.87)でも可)
三角関数と組み合わせると
sin(rad50)のように使います

3.以下の関数は、それぞれの関数の計算式を入力し、「=」ではなく関数ボタンを押して計算します

1/x: xの数値を入力後「1/x」ボタンを押す
Σ: シグマ(総和)計算で、kを含む式に開始数から終了数までの整数値を順に代入しその総和を計算します。入力は「開始数:終了数:kを含む式」です。
例: 1:10:k^3
n!: 階乗の計算で、例えば5!なら1×2×3×4×5を計算します。nの数値を入力後「n!」ボタンを押します。
nPr: 順列の計算で、例えば10P3なら10個の異なった要素の中から3個の異なった要素を取り出す順列の個数です。「10:3」を入力し「nPr」ボタンを押します。
nCr: 組合せの計算で、例えば10C3なら10個の異なる要素の中から3個の異なる要素を取り出す組合せの個数です。「10:3」を入力し「nCr」ボタンを押します。

4.消費税計算(税額、加算、減算)は計算結果が出た後に(あるいは数値を入力後に)、税額ボタン、加算ボタン、減算ボタンを押すことで、消費税額、消費税加算額、消費税減算額をそれぞれ計算します

税額は初期値が5%に設定されていますが、設定画面の「消費税」で変更できるほか、新たな税額を設定できます。税額を変更するとその税額がボタン表示にも反映されます。
消費税計算の場合は、計算結果を表示するMultiウィンドウと答えを表示するAnswerウィンドウには表示されますが、Formulaウィンドウの計算式は計算前と変わりません。このため、一つの計算結果から、消費税額と消費税加算額を出したりと、複数の計算を入力し直さずに計算できます。
例: 1000円(税抜き)の消費税額(5%の場合)
1000を入力後「5%」を押す→(1,000)×0.05 = 50
例: 1000円(税抜き)の消費税加算額(課税後価格)(5%の場合)
1000を入力後「+5%」を押す→(1,000)+50 = 1,050
例: 1000円(税込み)の消費税減算額(課税前価格)(5%の場合)
1000を入力後「-5%」を押す→(1,000)-47 = 953

5.ウインドウのサイズ変更

Ver.2以前はウィンドウの大きさを変える場合、設定画面を出してスライダーで行う必要がありました。Ver.2.00から、指でウィンドウを動かしてサイズを変えられます。
まず、Answerウィンドウの右半分をタップして、メモリを表示させます。このメモリの表示中はウインドウの操作が可能になります。
Verticalウィンドウが表示中の場合には、ウィンドウ上を指で左右にこするとそれに伴ってウィンドウの境界線が動きます。Horizontalウィンドウの場合は上下に動かします。
さらに、ウィンドウをダブルタップすると、VerticalとHorizontalウィンドウが切り替わります。

6.ボタンの移動(交換)

通常モード時の数値や記号、関数の入力ボタンはほとんどが自由にレイアウトできます。
移動できないボタンは、ボタンのページを切り変える「Next(Prev)」ボタンのみで、それ以外はすべて移動できます。
移動の方法は、任意の2つのボタンを交換する(Swap)という形でおこないます。
右側のキーパッドで「Next」ボタンを押すと、上段に「Swap」というボタンが表示されます。このボタンをタップして、メッセージに従って交換する2つのボタンを選択します。
ボタンの選択はキーパッドをスライドさせたり、「Next(Prev)」ボタンでページを切り替えながら行います。2セット以上のボタンを切り替える場合はこれを繰り返します。

移動したボタンは、終了時に記憶されていますので、次回の起動時も保持されますが、利用時に切り替えたい場合は、設定画面の「設定ファイル」で新たな設定ファイルを作り、名前をつけて保存すると、ボタン位置も設定ファイルに登録されます。
登録した設定ファイルは、標準状態で「Swap」の隣の「Select」ボタンで切り替え可能です。

7.ファンクションモード(専用計算モード)

「Sci-F」「Fin-F」「Gen-F」のどれかを押すとファンクションモード画面が出ます。
ファンクションを選択してそれぞれの画面で入力ウィンドウをタップしてから数値を入力し、「=」ボタンで計算結果の表示画面が出ます。
計算結果の表示画面は「View」ボタンで切り替えます。1枚目の画面は現在の計算結果を表示する画面で、2枚目が保存用です。1枚目の画面が表示されている時に画面の左上をダブルタップすることで、保存用画面に内容がコピーされます。
また、「T↑」「T↓」ボタンはそれぞれフォントサイズを拡大、縮小です。デバイスを横にすると横長画面で表示されるので、横に広い表もこの状態でブラウズできます。

保存画面の編集や消去は、横長表示の際に画面の左上をダブルタップします。標準キーボードが表示され編集可能になるので、この状態で範囲を指定してカットすることで消去できます。
編集の終了はデバイスを縦長画面に戻すだけです。

ファンクションモードの終了は「End」ボタンです。

8.設定画面

設定画面は、これまでのバージョンと同様にAnswerウィンドウの左半分をダブルタップ、ReCalcモードの「pref」画面上での「i」ボタンのタップの他に、「★」ボタンをタップすることで移行できます。
起動後の初回の表示は設定の読み込みのために時間が少しかかりますが、2回目以降はすぐに切り替わります。

設定画面の1階層目は2画面を左右にスクロールできます。「Select」または「Edit」のボタンでそれぞれの設定画面が表示され、変更したら右上の「Set」ボタンで確定します。

**重要**
各種設定の変更を保持するには、変更後に後述の「設定ファイル」を新規に作成する必要があります。変更後には必ず設定ファイルの作成を行ってください。
一度設定ファイルを作成すれば、各種設定は終了時に保持されて次回起動時に引き継がれますが、設定ファイルを変更すると、設定ファイルを作って登録していない設定は失われてしまいますのでご注意ください。

祝日設定
これはファンクションモードの期間計算(日数)と曜日リストのためのもので、営業日数を計算する際に祝日設定されている日が除外されることになります。
「+」ボタンで新規に国を設定して祝日ファイルを作成します。
「Country」で祝日ファイルを選択
「Holiday」で祝日を編集
「ゴミ箱」で祝日ファイルを破棄します。

設定ファイル
設定ファイルは、設定画面で設定できる全設定(ボタンや背景、ウィンドウ、フォント、タップ音、消費税、小数点以下桁数など)と、ウィンドウのサイズ、タップ音のOn/Off、ボタン配置を記録するファイルで、全て現在の設定が記録されます。
したがって、現在の設定でファイルを作成することで、現在の設定が新規に名前をつけたファイルとして保存されます。
「+」:新規ファイルを作成
「Move」:既存のファイルを移動
「Rename」:既存のファイルのファイル名を変更
「ゴミ箱」:ファイルを破棄

設定ファイルは、この設定ファイル画面で変更できるほか、通常画面上で、「Select」ボタンで変更できます。

小数点以下桁数と丸め
これまでのバージョンにおけるDigit after decimal pointを承継した設定です。
これまでは五捨五入のみでしたが、このバージョンから切り捨てと切り上げを加えました。さらに、関数のサポートに伴って小数点以下表示桁数を13桁に拡張しました。
「OFF」「ON」は、小数点以下の桁数を揃えるためにゼロを挿入する設定の切り替えです。

ファンクションモード時の丸め桁
内容は「小数点以下桁数と丸め」と同じですが、ファンクションモード時用の設定です。

消費税
「5%」「+5%」「-5%」ボタン(デフォルト時)を使う消費税計算の設定です。
この設定を変更することで、ボタンの表示も変わります。
国や地域によって消費税が変わるので複数の設定を設けてあります。
切り捨て桁は消費税の計算上切り捨てになる桁の設定で、0で小数点以下を切り捨て(円など)、2で小数点以下第3位で切り捨て(ドルやユーロなど)です。

背景とウィンドウ背景
これらは色の他に、テクスチャの選択ができます。
「Texture」または「Tex」ボタンで選択します。
テクスチャはカラー設定層の下側にありますので、カラー設定の「A」(アルファ値:色の透過度)を0に近づけないと表示されません。逆に、カラーを設定してアルファ値を調整することで、下地のテクスチャに色を加えることができます。

色設定の保存&読込み
これは旧バージョンとの互換のために残したもので、これまでと同様に使用可能ですが、保存可能なのはボタンイメージ、文字色、背景色、ウィンドウ背景色、ウィンドウ文字色といった色設定のみです。

9.累乗の乗数に式を入れられるようにしました

5^(log3+1)のように乗数に式が入れられます(Ver.2.03より)

2009年12月23日水曜日

iReCalc Ver.2.0


π, ラジアン→度、度→ラジアン、log、ln、exp、sin、cos、tan、asin、acos、atan、sinh、cosh、tanh、1/x、Σ、階乗、順列、組合せ、消費税計算(税額、加算、減算) をサポートしたVer.2.00を提出しました。
関数電卓的な機能は、ボタンが小さくなるのが嫌でiReCalcには入れないつもりでしたが、ボタンを小さくしなくてもできる目処がたったので実現させました。

1. 以下の関数をサポート
π, ラジアン→度、度→ラジアン、log、ln、exp、sin、cos、tan、asin、acos、atan、sinh、cosh、tanh、1/x、Σ、階乗、順列、組合せ、消費税計算(税額、加算、減算)

2. ファンクションモード(専用計算モード)を追加
等差数列、等比数列、反復計算、減価償却(新旧定額法、新旧定率法)、ローン計算(元利均等、元金均等、アドオン)、期間計算(時間、日数)、曜日リスト(その他バージョンアップで追加予定)

3. キーパッドにスライド方式と横長画面を採用。左右にスライドさせて入力できるほか、切り替え可能。横長画面ではこれまでの2倍のキーを1画面上に表示

4. 入力ボタンを移動可能にし、ほぼ全てのボタン位置を自由にレイアウトできる。オリジナルのレイアウトは保持可能なのはもちろん、背景やボタンカラー、フォントなどの設定と共に保存でき、簡単な操作で切り替え可能

5. 設定画面を階層化して以下の設定をサポート
ボタンイメージ、ボタン文字色、背景、ウィンドウ背景、ウィンドウ文字色、小数点以下桁数と丸め方法、フォント、タップ音、消費税設定、ファンクションモード時の丸め桁、祝日設定、設定ファイルの編集、トップバーの色設定

6. 変数に代入する際に、計算後deleteキーで消去しながら繰り返すと落ちるバグを修正

2009年11月3日火曜日

TapPianoの使い方

TapPianoは8つの画面モードから構成されています。
1.タップ演奏モード
2.ボタン設定モード
3.録音(記録)/再生モード
4.設定モード
5.編集モード
6.音符入力モード
7.ファイルモード
8.プレイモード

1.タップ演奏モード

起動直後の画面で、40個のボタンとキーボードが表示されます。
ボタンをタップすると、キーボードが打鍵されボタンに表示された音を鳴らします。
起動後の最初の音はタイミングがずれるなどスムーズに鳴らない場合がありますので、ボタンをざっと一通りタップしてから演奏してください。

ボタンはコード(和音)の他、単音も設定できます。例えば「C3sn」は単音のボタンでC3は3オクターブ目のC(ド)を示し、snはSingle Note(単音)の略です。
MIDIなどのコンピュータミュージックの通常の記法だとC3のみで単音を表すのですが、C♭5といったコードとの区別がつかなくなることから、単音を「sn」で表しています。

標準状態で40個のボタンが表示されていますが、設定モードの「Button Size」で「Large」を選ぶと28個の大きめのボタンも選択できます。


画面上部のキーボードにタッチすると、キーボードが消えてボタンが表示されます。

右上にある「-」「+」の2つのボタンはトランスポーズで、全体のキーを半音ずつ1オクターブまで上下できます。

キーボードを表示するには、トランスポー
ズ・ボタンの間をタップします。





2.ボタン設定モード

タップ演奏モードで画面上部の
キーボードにタッチすると、キーボードが消えてボタンが表示されます。ここで「CHORD」ボタンをタップするとボタン設定モードに移行します。

このモードでは、40個のボタンの設定が行えます。画面下半分に表示されているドラム(ピッカーと呼ばれてますが)を回転させて、コードや単音を選択します。手順としては、まずピッカーで設定したい組み合わせを選んでから、設定したいボタンをタップすると、タップしたボタンの設定がピッカーで選んだものに変更されます。


ピッカーの左端の列は音名です。CからBまで(日本ではドレミファソラシ、またはハニホヘトイロ)の1オクターブ分の音が表示されます。この1オクターブには半音も含まれるので、「C, C#(D♭), D, D#(E♭), E, F, F#(G♭), G, G#(A♭), A, A#(B♭), B」の12音が1オクターブになります。「#」は半音高く、「♭」は半音低くという意味なので、C#とD♭は記述が違うだけで同じ音を表します。

この辺のことがよくわからない方は、ちょっと脱線しますが実際にピアノのキーボードで確認してみましょう。(分かっていらっしゃる方は*に囲まれた部分を読み飛ばしてください)
*****
ボタン設定モード画面左上の「Done」ボタンをタップし、右上の「-」「+」の2つのボタンの間をタップしてください。そうするとキーボードが表示され、タップ演奏モード画面に戻ります。
初期設定では左上に「C3sn」のボタンが設定されているはずなので、それをタップしてみてください。指を離してしまうと鍵盤の打鍵が消えてしまうので、押したままにします。キーボードの色の変わったところが「C3」のキーで、これはいわゆる中央のドと呼ばれる音です。
次に1オクターブ高いドを探します。1オクターブ高いので「C4sn」を探して同様にタップしてみてください。そして2本の指で同時に「C3sn」と「C4sn」をタップしてみてください。
ピアノのキーボードは白鍵と黒鍵(白いキーと黒いキー)からなっていますが、この2つのキーは、両方ともピアノの黒鍵が2つ並んでいるところのすぐ左側の白鍵ですよね。ピアノでは(ピアノに限らずキーボードでは)、黒鍵が2つ並んだ左側はいつもCの音です。つまり、黒鍵が2つ並んだ左側の白鍵から、黒鍵が3つ並んだ右側の白鍵までが1オクターブということになります。TapPianoでは、これが5つ並んでいるので5オクターブをカバーしています。
ピアノ上の1オクターブですが、鍵盤がいくつあるか数えてみましょう。白鍵が7つ、黒鍵が5つありますよね。これで合計12、つまり半音を含めた1オクターブの音が全てここに並んでいます。
半音というのは、キーボード上のキーのすぐ隣のキーのことです。例えばC3のすぐ右隣のキーは黒鍵ですよね。これがC#3(またはD♭3)になります。ではE3の右隣はどうでしょうか。右隣には黒鍵がなく白鍵になっていますが、半音高い音はこの白鍵のF3です。このように、EとF、BとCの2カ所だけは半音しか高さが違わないのです。だからここには黒鍵がないのですね。
E#やC♭という表示がピッカーにないのはこのためです。
*****

ピッカーの2列目は単音のオクターブ表示とコードです。1列目の音名と組み合わせて使います。
「1sn」〜「5sn」までの最初の5つは、単音のオクターブ表示です。
「♭5」以降がコード(和音)の表示です。また、この2列目を空白にすると、1列目をルートとするメジャー・トライアド(長三和音、3つの音からなる和音)になります(コードには基準となる音があり、これをルートと呼びます)。
ピッカーのコードの並び順は、三和音を最初にし、その後に四和音、それ以上としています。

ピッカーの3列目はコードのバリエーションです。
「v1」〜「v3」はコードの転回形で、3列目を空白にするとルートの音をベース音(最低音)とする基本形になりますが、v1は第3音をベース音に、v2は第5音をベース音に、v3は第6または第7音をベース音にした転回形になります(v3は四和音のみ)。
また、「-」は1オクターブ低いコード、「--」は2オクターブ低いコード、「+」は1オクターブ高いコードを示し、それぞれ転回形との組み合わせがあります。

ピッカーの4列目はボタンに表示する際の色の設定です。
BKは黒、WHは白、Redは赤、GRNは緑、BLUは青、YLは黄色です。

ボタンを空白にしたい場合は、1列目から四列目の全てを空白にします。

また、既に設定済みのボタンを修正することもできます。
2列目以外を空白にして2列目のみを設定すると、2列目の項目のみが変更されます。例えばピッカーの2列目を「1sn」にしてそれ以外を空白にしてから、「C3sn」のボタンをタップすると、「C1sn」に変わります。
同様に3列目のみや4列目のみ、その組み合わせなどで変更が可能です。
4列目のみにすることで、後で色だけを変更するなどが可能なほか、3列目のみを変更することでコードのバリエーションをいろいろ試すことができます。
ただし、コードの基本形と区別できないため1列目のみの変更はできません。

「Set Mode」ボタンをタップすると、ボタンが「Play Mode」に変わります。この状態ではタップ演奏モードと同様にボタンのタップで音が出ますので、ボタン設定モード中に音を出して確かめながら作業ができます。「Play Mode」ボタンをタップすると「Set Mode」に替わり、ボタンの設定ができるようになります。

また、トランスポーズ・ボタンの間をタップするとキーボードが表示され、キーボードで音を確かめることもできます。

「Copy」ボタン
このボタンをタップすると「CopyMode」になり、タップしたボタンの設定をメモリにコピーします。コピーが終了したら「CopyMode」ボタンをタップするか、「Paste」ボタンをタップするとコピーモードを抜けます。

「Paste」ボタン
コピー後にこのボタンをタップして「PasteMode」表示となった状態でボタンをタップすると、コピーされたボタン設定がペーストされます。

「Progress」ボタン
このボタンをタップすると、コード進行(Chord Progression)のサンプルが表示されます。
無数にあるコード進行パターンのごく一部ですが、メジャースケールとマイナースケールのコード進行やクリシェと呼ばれる定番のコード進行などを記してあります。
それぞれのサンプルは、メジャースケールではCのキー、マイナースケールではAmのキーをサンプルのインデックスにしていますが、インデックスをタップするとその他のキーに半音ずつ移調したコード進行がすべてリストされています。
終了するには「EndProg」をタップします。

「Diatonic」ボタン
このボタンをタップすると、ダイアトニック・コードの一覧表が表示されます。
ダイアトニック・コードは、和音における音階(ドレミファソラシのような)で、それぞれ響きの特徴を持っているので、どういう順序で演奏するかで曲の表情が変わってきます。詳しくはここでは述べませんが、「Progress」ボタンで表示されるコード進行サンプルをボタンに設定したり、サンプルとしてボタン設定ファイルに登録してある「Major Chord Progression」や「Minor Chord Progression」を読み込んで、コード進行毎に雰囲気を確かめてみることをお勧めします。
ダイアトニック・コードの一覧表は、メジャースケールのものが1つ(Major Diatonic)、マイナースケールのものが3つ(Natural Minor Diatonic, Harmonic Minor Diatonic, Melodic Minor Diatonic)あります。最上部のタグをタップすることで切り替えることができます。
この表は三和音(トライアド)のコードを前提に書いてありますが、それぞれの表の最下行に示されているように、セブンスを加えることで四和音のコードに変更できます。
終了するには「EndDia」ボタンをタップします。
ボタン設定モードを終了するには、左上の「Done」ボタンをタップします。



3.録音(記録)/再生モード

「CHORD」ボタンと「-」ボタンの間(タイトルの表示されている部分)をタップすると、録音/再生モードに入ります。
ボタンは左から「●」録音、「●▶」オーバーダビング、「×▶」ダブルトラック再生、「▶」再生、「Done」終了です。

録音ボタンをタップすると、キーボードが表示され右上のストップボタンが点滅すると共にカウント音が鳴ります(このカウント音のテンポは設定モードで変更可能です)。この状態であればいつでも演奏を開始できます。
演奏を終了するときは、右上で点滅しているストップボタンをタップすると、キーボードが消えて元のボタンが表示されます。
すぐに演奏を再生したい場合は、再生ボタンをタップすると記録した演奏を聴くことができます。
録音の際は、キーボードに打鍵表示は出ません。表示させることも可能なのですが、負荷がかかって音のタイミングがずれるなどの症状が発生するため、現状では録音時はオフにしています。再生時は打鍵表示されます。

オーバーダビングは、まず再生専用トラックであるTrack-Pにデータをコピーする必要があります。
右上の「i」ボタンをタップして、設定モード画面を表示します。この際、起動後の最初の表示は必要なデータを読み込んでいるため少し時間がかかります。2回目以降はこの作業がないため、すぐに表示されます。
設定画面左下の「TrackCopy」ボタンをタップします。画面下部の「TR-0〜TR-P」のSource選択ボタンがTR-0、「TR-0 / Main Track〜TR-P / Overdub」のDestination選択ボタンがTR-Pになっていることを確認してからが本来ですが、標準でこの状態になっています。
これで、演奏されたデータはTR-0からTR-Pにコピーされたので、オーバーダビングが可能となります。

TapPianoのトラック構造

TapPianoはTR-0〜TR-5、TR-Pの7つのトラックをユーザーが使用できます。
録音は全てTR-0に行われます。続けて録音すると、TR-0のデータがTR-1に移動してからTR-0に新しいデータが録音され、データは順次TR-5まで移動していきますので、最大6テイクまでは録音できます。
TR-Pは再生専用トラックで、オーバーダビングの際に再生されるのはこのトラックのデータです。
実際にはTR-0とTR-Pの2つのトラックが主として使用されます。
ダブルトラック再生はこの2つのトラックのデータが再生されますし、編集モードにおいてもこの2トラックが同時に編集できます。
ファイル操作については、TR-0のデータのみが保存され、読み込まれたデータはTR-0に入ります。したがって、その他のトラックのデータはTrackCopyによってTR-0との間でコピーすることになります。
ただし、再生のみであれば全てのトラックを直接再生できます。
マージ(Merge)されたデータはTR-1に入ります。

4.設定モード

右上の「i」ボタンをタップして、設定モード画面を表示します。この際、起動後の最初の表示は必要なデータを読み込んでいるため少し時間がかかります。2回目以降はこの作業がないため、すぐに表示されます。
タップ演奏画面に戻るには、右下の「♪」ボタンをタップします。

コード演奏時のタイミング
画面最上部の「ms」表示のスライダー。0を設定するとコードが同じタイミングで演奏されますが、数値を増やすとタイミングがms単位で遅れるためアルペジオ演奏ができます。設定はスライダーのみ。

テンポ
上から2番目の「bpm」表示。選択ボタンで設定できるほか、スライダー、数値で設定可能。

再生速度
上から3番目の「×」表示。選択ボタンで設定できるほか、スライダー、数値で設定可能。「×1.2」は20%早いスピードで再生。

ボタンサイズ「Button size」
タップボタンのサイズの選択。

テンポ「Tempo sound」
テンポのカウント音のON/OFF

音符の長さ数値「Note value」
数値のウィンドウをタップすると設定画面が表示される。音符入力モードでは標準で6種類の音符が入力できるが、ここで数値を設定することで2種類のユーザー設定の数値が使用可能。

ファイル「File」ボタン
ファイルモードを参照

ダブルトラック再生「×▶」ボタン
Track-0とTrack-Pを同時に再生。この再生は再生速度の設定が有効。

トラック毎の再生「▶」ボタン
下の「Source」選択ボタンで選択されたトラックを再生。この再生は再生速度の設定が有効。

Track-Pの再生「▶」ボタン
Track-Pを再生。この再生は再生速度の設定が有効。

編集「Edit」ボタン
編集モードを参照

ソース「Source」選択ボタン
トラック毎の再生の際のトラック選択のほか、TrackCopyのコピー元選択。

ディスティネーション「Destination」選択ボタン
TrackCopyのコピー先選択

トラックコピー
トラックのコピー。「Source」の選択トラックから「Destination」の選択トラックへデータをコピー

クォンタイズ「Quantize」ボタン
Track-0のデータをテンポで設定した数値に合わせてタイミングを整える

プレイモード「PlayMode」ボタン
プレイモードを参照

5.編集モード

「Edit」ボタンのタップで編集モードに入ります。
編集モードではTrack-0とTrack-Pの2つのトラックを同時に編集できます。それぞれを独自に編集できるほか、トラック間でデータの一部をコピー、ペーストも可能です。

編集モード画面の上半分はデータが表示されます。このうち、上の青い部分が Track-0、下の赤い部分がTrack-Pのデータです。

それぞれのトラックのデータ構成は次のようになります。
A. 0から始まる数値は、最小のデータ単位で、シーケンサーソフトのステップとほぼ同じです。ただし、TapPianoではコードと単音を同じに扱いますので、コードとして入力された場合は1つのコードで1ステップとなります。
B. 上のウィンドウには音名、またはコード名が入ります。
C. 下のウィンドウには音の長さ(または休符の長さ)を示す数値がミリセカンド(ms、1/1000秒)単位で入ります。正確に言えば、次の音を鳴らすまでの時間ということになります。
D. この行はデータが入力されていないと表示されませんが、曲の最初からそのステップまでの演奏時間がミリセカンド単位で表示されます。

この4行のデータがTrack-0とTrack-Pの両方表示され、その間にある「▶」は1ステップ送り、「▶▶」は1ページ送りです。

編集モードでAの行のウィンドウをタップすると、数字入力(OS Ver3未満では文字入力)キーボードが表示され、メモが入力できます。データ入力や編集時に印を付けたり、小節番号を入力したりできます。メモは赤字で音名と重ねて表示されます。

Bの行のウィンドウをタップすると、数字入力(OS Ver3未満では文字入力)キーボードが表示され、音の長さの数値を直接入力できます。

「Check」ボタン
このボタンをタップすると表示が「ChkMode」に変わります。この状態でウィンドウをタップすると、そのウィンドウの音名やコード名が、中央のトラック名表示部分に表示されます。これは長いコードなどで全部がウィンドウに表示されない場合に確認するための機能です。
「ChkMode」ボタンを再度タップすると「Check」に戻ります。

「Insert」ボタン
このボタンをタップすると表示が「InsMode」に変わります。この状態でウィンドウをタップすると、タップしたウィンドウの前に1ステップ分空白のステップが挿入されます。楽譜からステップ入力する際にはこの方法でステップを増やしながら入力していきます。
「InsMode」を再度タップするとInsertモードを抜けます。

「Delete」ボタン
このボタンをタップすると表示が「DelMode」に変わります。この状態でウィンドウをタップするとタップしたウィンドウが消去され、以降が1ステップ前に繰り上がります。
「DelMode」を再度タップするとDeleteモードを抜けます。

「Note」ボタン
音符入力モードを参照

ダブルトラック再生「×▶」ボタン
Track-0とTrack-Pを同時に再生。この再生は再生速度の設定が有効。

Track-0の再生「▶」ボタン
Track-0を再生。この再生は再生速度の設定が有効。

Track-Pの再生「▶」ボタン
Track-Pを再生。この再生は再生速度の設定が有効。

再生時にトラックをスクロールしながら再生することもできます。
再生ボタンをタップする前に、中央のトラック名表示部分のスクロールしたいトラック名をタップすると、トラック名が白に変わります。この状態で再生すると、表示部分をスクロールしながら再生できます。ただし、処理が重いため演奏のタイミングが狂う場合があります。

「EditEnd」ボタン
編集モードを終了します。

「Copy」ボタン
このボタンをタップすると、ボタン表示が「CopyMode」に変更され「Tap window to select」という表示がでますので、コピーを開始するウィンドウをタップします。すると「Copy Track-0 from ## to」(##はタップしたコピー開始ウィンドウのステップ番号)が表示されるので、コピーの終端のウィンドウをタップします。
「Copy Track-0 from ## to ##」と表示され「OK」ボタンが表示されるので、OKをタップすると指定部分がメモリにコピーされます。
途中でコピーを中断するには、「CopyMode」のボタンを再度タップします。

「Cut」ボタン
「Copy」ボタンと同様に操作します。ただしコピーと異なり、指定部分はカットされて指定部分以降は順次繰り上がります。

「Paste」ボタン
このボタンをタップするとボタン表示が「PasteMode」に変更されます。この状態でウィンドウをタップすると、タップしたウィンドウの直前にコピーまたはカットしたデータが挿入されます。

「Merge」ボタン
Track-0とTrack-Pのデータをマージ(合成)して1つのトラックに書き出します。マージされたデータはTrack-1に書き出されるので、TrackCopyでTrack-1からTrack-0またはTrack-Pにデータをコピーします。

「Ⅰ◀◀」「▶▶Ⅰ」ボタン
データの最初または最後に移動します。

「CHORD」ボタン
このボタンをタップすると、ボタンの設定時と同じピッカーが表示され、Aの行にコードを入力できます。

「Quantize」ボタン
Track-0のデータをテンポで設定した数値に合わせてタイミングを整えます

「Replace」ボタン
Track-0またはTrack-Pの再生速度の設定値にデータを変更します。もとのデータは新しいデータで上書きされるのでご注意ください。


6.音符入力モード

「Note」ボタンをタップすると音符入力モードに入ります。
音符入力モード画面の上部の表示は編集モード画面と同じですが、機能が異なります。

Bの行は単音の入力を左下の五線譜から行うためのもので、コード入力はできません。五線譜をタップするとタップ部分に音符が動き、五線譜の右側の上下の「△」「▽」キーで微調整します。音名は五線譜の上部に緑色で表示されます。音の高さが決まったら、B行のウィンドウをタップすると音名が入力されます。

Cの行は音符の長さを入力するためのもので、音符入力モードでは画面下にある6種類の音符ボタンと2種類のユーザー設定ボタンの数値が入力されます。音符ボタンをタップすると、テンポに合致した緑色の数値がボタン上部に表示されます。C行のウィンドウをタップすると、その数値が入力されます。

その他のボタンは編集モードと同じです。

「NoteEnd」ボタンで、音符入力モードを終了します。


7.ファイルモード

「File」ボタンをタップするとファイルモードに入ります。

ファイル名/データ表示ウィンドウ
画面上部の広いウィンドウはファイル名またはデータを表示するウィンドウです。
画面中央にある「BtTitle〜DRecTitle」はウィンドウを切り替えるボタンです。
「BtTitle」
タップ演奏モードで表示されるボタン設定セットのファイルです。現在のボタン設定は、このウィンドウ上でファイル名を設定して保存できます。また、保存したファイルを読み込むと、現在のボタン設定が読み込んだ設定に置き換わります。
「BtData」
ボタン設定データを保存した場合や、読み込んだ場合は、このウィンドウにデータがカンマ区切りのテキストで表示されます。このウィンドウをコピーして、標準アプリのメモなどに保存すればバックアップをとることができます。また、メール経由でPCに送ることもできます。
また、外部に保存したテキストデータは、このウィンドウにペーストし「Import」機能を使ってメモリに入れることができます。
「RecTitle」
録音したデータをテキスト形式で保存した場合のファイル名を表示するウィンドウです。
「RecData」
録音データをテキスト形式で保存した場合や、テキスト形式のデータを読み込んだ場合、このウィンドウにデータがカンマ区切りで表示されます。従ってボタン設定データと同様にデータの移動が可能です。
「DRecTitle」
録音データをそのまま保存した場合のファイル名を表示するウィンドウです。テキスト形式では保存できない大きなデータも短時間で保存出来ますが、バックアップをとることはできません。

データの保存
データを保存するにはまずウィンドウを選択します。ボタン設定データは「BtTitle」、録音データをテキスト形式で保存するには「RecTitle」を、録音データをそのまま保存するときは「DRecTitle」を選択します。
次にファイル名を入力します。ファイル名/データ表示ウィンドウの下にある横長のウィンドウをタップすると文字入力キーボードがポップアップしますので、ファイル名を入力します。
「Done」ボタンでキーボードを閉じた後、「Save」ボタンをタップするとファイルとして保存されます。
保存する際、ファイル名にコンマが入っているとエラーメッセージが出て保存できませんので、ファイル名からコンマを取り除いてください。

データの読み込み
データを読み込む場合はまずウィンドウを選択します。
次にウィンドウ選択ボタンの左上にある小さなウィンドウをタップします。数値入力キーパッドが表示されるので、ファイルの番号を入力すると、該当するファイル名がファイル名入力ウインドウに表示されます。「Done」ボタンでキーパッドを閉じた後、「Load」ボタンをタップするとデータが読み込まれます

ファイルの消去
不要になったファイルや、バックアップ後で使用しないファイルを消去できます。
データの読み込みと同様にファイルを選択し、「Erase」ボタンをタップすると確認画面が出ますので「OK」ボタンのタップでファイルが消去されます。

外部に保存したテキスト形式のデータをインポートする
ボタン設定データは「BtData」、録音データは「RecData」を選択します。
画面最下段の「WinEdit-OFF / WinEdit-ON」の選択ボタンを「WinEdit-ON」にします。ファイル名/データ表示ウィンドウが入力可能になりキーボードが表示されますので、コピーしたデータをウィンドウにペーストします。ペーストが終了したら「Done」ボタンをタップしてキーボードを閉じます。「Import」ボタンをタップするとデータが読み込まれ、ボタン設定データはボタンに設定され、録音データはTrack-0に読み込まれます。
ただし、インポートを実行してもファイルとしては同時に保存されないので、ファイルとして保存したい場合はそれぞれデータの保存を行う必要があります。
インポートの際、データ構造が正しくない場合は、エラー表示「Incorrect file format」が出ます。この際は特に以下の2点をチェックして修正後、再度インポートしてください。
a. ファイル名にコンマが入っていないか
b. データ内(特に最後)に余分なコンマが入っていないか

「TrackLoad」ボタン
Track-0とTrack-Pのデータは、アプリケーション終了時のほか、編集モード終了時、音符入力終了時にそれぞれ自動的に保存されます。次回に起動した時にこれらのデータを戻したい場合に、「TrackLoad」を使います。ボタンをタップすると確認画面が出ますので、「OK」ボタンをタップすると前回保存されたデータが読み込まれます。
ただし、前回のデータ保存時にデータのなかったトラックは、それ以前のトラックにデータが存在した時のデータが読み込まれます。

その他のボタンに関しては、設定モードと同じです。


8.プレイモード

設定モード画面の「PlayMode」ボタンをタップするとプレイモードに入ります。
画面が横長に切り替わり、少し暗い画面が表示されます。ピアノのキー部分をタップすると、ボタンが表示されます。慣れるまでは暗いままでは見難いので、明るくするために左側の燭台をタップするとロウソクが点灯し画面が明るくなります。
設定モード画面に戻るには、右上の「i」ボタンをタップします。

「▶」(黄色)の再生ボタン
長い曲や複雑な曲など、ステップ数が多い曲を再生する場合、通常の再生だと発音のタイミングが遅れる場合があります。こうした曲を再生するためのボタンです。この再生方法は、Track-0のみの再生なので、マージで1トラックにトラックダウンしたデータなどが適しています。
ただし、通常の再生方法とは異なるため、ボタンの点滅や打鍵は動作しません。

「▶」(青、赤)の再生ボタンと、「×▶」のダブルトラック再生ボタンは、設定モードのものと同じで、再生速度の設定に対応して再生スピードが変わります。
トランスポーズ・ボタンはタップ演奏と同じで、半音ずつ1オクターブまでキーの高さを変更できます。

ピアノ鍵盤の上部にあるスライダーは打鍵動作のタイミングを調整するものです。テンポの早い曲や和音の場合などに打鍵が表示されない場合、数値を大きくすることで打鍵のリリースが遅れ、打鍵表示が見えるようになります。

このプレイモードにはちょっとした遊びで、隠しモードを作りました。隠しモードが表示されると、画面の雰囲気が変わるほか、キャラクターを動かしながら演奏することができます。


サンプル曲について

サンプル曲は全て、右手のパートと左手のパートに分けて作成しています。再生する際には、両方のファイルを読み込んで、同時に再生する必要があります。以下にその手順を記します。

1.「File」ボタンでファイルモードに入り、「RecTitle」のボタンを選択。ウィンドウから読み込むファイルを選択します。ここでは例として「Happy Birthday To You」を選択します。
まず、左手のパートである「Happy Birthday To You - Left」を読み込みます。
ファイル名の表示されたウィンドウの左下にある小さなウィンドウをタップし、数字のキーパッドを出します。「1」を入力すると「Happy Birthday To You - Left」が表示されるので、「Done」ボタンでキーパッドを閉じ、「Load」ボタンをタップするとファイルがTrack-0に読み込まれます。
確認してみましょう。「Edit」ボタンをタップして編集モードに入ります。上のTrack-0のウィンドウにデータが入っていることが確認出来ると思います。
2.次に右手のパートを読み込むわけですが、読み込んだデータは同じTrack-0に読み込まれるので、このままだと最初に読み込んだデータが重ね書きされて消えてしまいます。従って、まず最初にTrack-0に読み込んだデータをTrack-Pにコピーします。
設定モード画面で、「Source」の選択ボタンが「Track-0」、「Destination」の選択ボタンが「Track-P」になっていることを確認し、「TrackCopy」ボタンをタップします。
3.1と同様の手順で右手のパートを読み込みます。読み込んだら編集モード画面を表示して、両方のトラックにデータが入っていることを確認します。
4.両方のトラックを同時に再生するには「×▶」ボタンをタップします。アプリケーションを起動して最初の再生の場合は、発音が遅れるなどの症状が出る可能性がありますが、2回目以降の再生は正常に行われるはずです。

曲が長くなると発音タイミングのズレが発生するようになります。これはiPhone/iPod Touchがシングルタスク/シングルスレッドを基本にしていることと、メモリの制限があるためで、現状では不可避です。

サンプル曲のうち、「モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は通常の再生方法だとこれが顕著に発生すると思われます。
従って、この曲の再生は右手パートと左手パートをマージした上で、プレイモードの黄色い再生ボタンにより行ってください。

マージの方法は以下の通りです。

1.前記の手順3までと同様に、Track-0とTrack-Pにマージしたい2つのトラックデータを入れます。
2.2つのトラックをマージします。編集モード画面の「Merge」ボタンをタップし、確認メッセージに従って「OK」をタップするとデータがマージされ、Track-1に入ります。
4.Track-1に入っているマージ後のデータをTrack-0にコピーします。設定モード画面で「Source」に「Track-1」、「Destination」に「Track-0」を選択後、「TrackCopy」をタップします。これでマージされたデータはTrack-0に入ります。

再生速度について

サンプル曲のうち、「きよしこの夜」や「ジングルベル」などは再生速度を調整しないと、速すぎたり遅すぎたりになっています。
データを入力する際には、なるべくきりのいい数値で行う方が楽で、曲の速度はあとでどうにでもなりますので、あえてこうした方法をとったデータを残しました。
どの程度のスピードで再生するかは全く聞き手の自由ですが、参考までに標準的な再生速度を記しておきます。

きよしこの夜 ×0.7
ジングルベル ×1.8
ロウ・ロウ・ロウ・ユア・ボート ×1.8
聖者が町にやってくる ×1.8

特定の再生速度に元データを変更したい場合は、編集モード画面の「Replace」を使います。Track-0かTrack-P、または両方にデータが入っていれば、再生速度の設定値に変更されたデータで上書きされます。保存したい場合は、このデータを通常の方法で保存します。

2009年9月21日月曜日

iReCalc Ver.1.4を登録申請しました

変更点

1.式の入力途中でも「+, -, ×, ÷」の入力でそこまでの式を計算して答えを出すようにしました。但しカッコがある場合、閉じるカッコが入力されるまでは計算は行われません。
入力途中の計算であっても、一般的な電卓のように計算結果に対して新しい演算を行うのではなく、あくまでも式に則って計算します。よって例えば「2+3×5+」は17で、25にはなりません。

2. 直前の計算結果をコピーして式に入力できるようにしました。計算結果を表示するAnswerウィンドウの右半分をタップすると確認メッセージが出て、OKすると計算結果が式に入力されます。この際には式を入力するFormulaウィンドウの数値は全て書き換えられます。
計算結果を次の計算に使いたい場合が結構あるので、この機能を加えました。

それから、関数電卓的な機能を希望するご意見もいただきましたが、iReCalcでは改良をその方向に進めて行くつもりはありませんのでご了承ください。但し、機能についてもう少し具体的なご意見等をいただければ別のアプリケーションとして実現できるかもしれません。

2009年9月18日金曜日

Pocket Jukebox Ver. 1.1

Ver. 1.1を提出しました。承認に1週間ほどかかると思います。

Ver. 1.1での変更点

OS 3.1で仕様が変わったらしく挙動が変わって一部不都合が出ているので、そのための修正です。
OS 3.1において出現する以下の状況を修正してあります。
1.レコードのセットを省略しない設定のとき(デフォルト時)、曲を選択後に最初の曲の出だしが2度演奏されてしまう
2.選択した曲が全て終了後、または曲の選択が全くされていない状態で起動したとき、曲を選択してもプレイボタンをタッチしないと曲の再生が始まらない。レコードのセットを省略しない設定のときには、レコードのセット前に演奏が始まってしまう

また、曲の経過時間を得る手法を変更しました。これにより少しだけ電力消費量を抑えることができるかもしれません。

Pocket Jukeboxが公開されました


Pocket Jukeboxはミュージックライブラリにある音楽をジュークボックスで楽しめるアプリケーションです。

手持ちのライブラリの曲を選択するだけで、ジュークボックスがレコードを選択してターンテーブルにセットし、レコードプレーヤーのアームが動いて演奏が始まります。

複数曲の選択やアルバム毎の選択、プレイリストなどを標準アプリと全く同じ操作で選択後、1曲ずつレコードを替えながら演奏していきます。一時停止、曲送り/戻しなども標準アプリと同様です。

演奏中はジュークボックスのイルミネーションが点滅するほか、照明を暗くしたり、ミラーボールの効果も加えられます。イルミネーションの点滅スピードは設定可能なので、曲に合わせて変更することもできます。演奏にはノイズを加えることも可能で、古いレコードの雰囲気も楽しめます。

その他、ご要望があれば可能な限り付加していきたいと思っています。

主な機能

1.1曲毎にレコードを選択しプレーヤーにセットする動作を行う。これは設定によって省略することも可能

2.イルミネーションは8色で点滅。イルミネーションのチューブを新品から古いものまで4種類から選択でき、雰囲気を変えることができる

3.再生時にノイズを加えることが可能で、古いレコードの演奏を演出できる

4.照明の調節が可能で、暗くすることでムードのある曲の再生も楽しめる

5.ジュークボックス上に光のスポットが流れる、ミラーボールの効果を付加することも可能

6.演奏時間の経過はプレーヤーのアームの動きのほか、窓の下枠上にあるマーカーの動きによって知ることができる

7.レコード上をタッチすると窓内にアルバムアートワークを表示


操作はとても簡単です。

曲の選択
レコードやプレーヤーのある窓の下側にあるオレンジ色のパネル(ジュークボックスの曲選択パネル)をタッチすると標準アプリと同じライブラリが表示されます

再生/一時停止
中央の「POCKET JUKEBOX」の表示のある部分をタッチします

曲送り
再生/一時停止の右にある緑色のパネルをタッチします

曲戻し
再生/一時停止の左にあるオレンジ色のパネルをタッチします

曲名、アーティスト名、アルバム名、アルバム・アートワーク、再生時間、歌詞表示
スピーカー部分をタッチすると画面が切り替わります。ジュークボックス画面に戻るにはアートワーク上をタッチします
※歌詞表示については、曲名上をタッチします。ただし現状(OS3.0)ではいったん標準のミュージックアプリで表示させた後でないと表示されません。また日本語の表示はできません

音量
ジュークボックス画面の最下部部分をスライドするか、曲名表示の画面のスライダーを使います

照明(画面の明暗)
ジュークボックス画面の最上部部分をスライドするか、曲名表示の画面のスライダーを使います

設定画面
スピーカー部分をタッチして出てくる画面の右上にある「i」ボタンをタッチします

2009年8月17日月曜日

iReCalc Ver.1.3

Ver. 1.3の変更点

平方根(√:ルート)の計算に対応しました。
「√」記号は「-」(マイナス)のボタンを2回タップすれば入力できます。「-√」の場合は、マイナスボタンを2回タップすると「√」になりますが、3回目のタップで「-√」に変わります。
変数の使用も可能です。

2009年7月6日月曜日

iReCalc Ver.1.2を登録申請しました

Ver. 1.2の変更点

同じ文字の変数が複数ある場合、代入する数値(数式)は1つで済むようにしました。例えば、a×(n+1)-b×(n+5)は?50?7?35のように入力できます。文字と数値の対応は出現順なので、例の場合ではa=50, n=7, b=35になります。
また従来通り、4つの数値を代入することもできます。

ご要望がありましたので追加しました。多分こういう要望はあるんじゃないかなとは思ってましたが、当時はまだスキルが追いついていなくて面倒だったもので...(笑)

アプリケーションの方向性が合っていれば可能な限り対応したいと思いますので、ご要望があればお気軽にどうぞ。

2009年6月14日日曜日

iReCalcの使い方


これまでのアップデート

Ver. 1.1

スタート画面を出さないで通常画面で起動するようにしました。その代わり、Multiウィンドウは閲覧できるだけになり編集はできなくなりました。

Multiウィンドウは設定画面と消去画面以外では、ウィンドウの左上のコーナーをダブルタップすることで全面の拡大表示を行えるようにしました。

Ver. 1.2

同じ文字の変数が複数ある場合、代入する数値(数式)は1つで済むようにしました。例えば、a×(n+1)-b×(n+5)は?50?7?35のように入力できます。文字と数値の対応は出現順なので、例の場合ではa=50, n=7, b=35になります。
また従来通り、4つの数値を代入することもできます。

Ver. 1.3

平方根(√:ルート)の計算に対応しました。
「√」記号は「-」(マイナス)のボタンを2回タップすれば入力できます。「-√」の場合は、マイナスボタンを2回タップすると「√」になりますが、3回目のタップで「-√」に変わります。
変数の使用も可能です。

Ver. 1.4

1.式の入力途中でも「+, -, ×, ÷」の入力でそこまでの式を計算して答えを出すようにしました。但しカッコがある場合、閉じるカッコが入力されるまでは計算は行われません。
入力途中の計算であっても、一般的な電卓のように計算結果に対して新しい演算を行うのではなく、あくまでも式に則って計算します。よって例えば「2+3×5+」は17で、25にはなりません。

2. 直前の計算結果をコピーして式に入力できるようにしました。計算結果を表示するAnswerウィンドウの右半分をタップすると確認メッセージが出て、OKすると計算結果が式に入力されます。この際には式を入力するFormulaウィンドウの数値は全て書き換えられます。
計算結果を次の計算に使いたい場合が結構あるので、この機能を加えました。

Ver. 1.41

1.途中の計算結果をメモとして残したい場合もあるので、式の最後が「+, -, ×, ÷」の場合に「=」を押してもエラーメッセージを出さずに計算して結果を書き出すようにしました


Ver. 1.42

1.「÷」「×」「-」ボタンの右上に、2回押しで入力できる「?」「^」「√」記号を表示するようにしました

2.小数点以下の桁を揃えるモード(Digit after decimal pointをON)で、「=」ボタンを押す前の最後の数値がそのまま(小数点以下をゼロで埋めずに)出力されてしまうのを修正


Ver. 1.5

1.過去の計算結果を演算できる、串刺し風演算モードを追加
例えば以下のような計算結果がある場合、
1: 7,345×6+789 = 44,859
2: √38×25-14.36 = 139.75035
3: 63,290-3,056+17,708 = 84,054
4: 2,374+5,582-15,297 = -7,341
5: 43,507+3,970+6,821 = 54,298
「?1:5」で行番号1〜5の計算結果の合計(169,897,75035)が出せます。
「?5:-1」で5から順に1までを引き算します(-63,301.75035)。
「?2:×5」「?3:÷1」はそれぞれ順にかけ算、割り算を行います。
このほか、「?3:5-1:2」で3〜5の和から1〜2の和を引き算し、「?√2+3:5-1」で2の計算結果(139.75035)の平方根と3〜5の和を足し、そこから1の計算結果(44,859)を引き算します。
イメージとしては表計算ソフトのsum関数とセルを指定しての計算を合わせた感じです。

2.串刺し風演算モードに使う「:」を「+」ボタンに追加。2回押しです

3.変数計算で変数に代入する際、式を入力するFormulaウィンドウをタップして戻ると変数が「'M'」のようにエラー表示されてしまう仕様を修正。変数計算でも式の修正ができるようにしました

4.式の修正時に「√」を入力できなかったのを修正。半角の「|」(パイプライン)の入力で修正モードを抜けると自動的に「√」に置き換わります

5.ダブルタップでMultiウィンドウを全面表示する際に、「Edit」ボタンのタップで編集できるようにしました

6.ReCalcボタンを変更しました

7.ボタンイメージ#1が表示されなかったバグを修正しました


Ver. 1.52

1.Ver. 1.4で追加した直前の計算結果をコピーして式に入力する機能を変更。
直近の8回までの計算結果がAnswerウィンドウのタップで表示され、その中から選択して式に入力する方式に変更しました。またこれまでは式を置き換えていましたが、式の最後に追加する形で入力する仕様に変更したため、式の途中に追加できるようになりました。

2.消去(Erase)の処理の際、特定の条件のときに強制終了してしまうバグを修正


使い方

起動すると最初に計算結果が表示される画面(Multiウィンドウ)が出て、「Touch this button to start」と書かれたボタンが表示されるので、このボタンをタップして開始します。

*Ver. 1.1では、この画面を出さずに通常画面を出すようにしてみました。その代わり、Multiウィンドウは閲覧できるだけになり編集はできなくなりました。
また、Multiウィンドウは設定画面と消去画面以外では、ウィンドウの左上のコーナーをダブルタップすることで全面の拡大表示を行えるようにしました。

使い方は普通の電卓とほとんど変わりませんが、「=」ボタンを入力するまでは計算式だけが表示されます。途中までの答えを知りたければ、途中で「=」ボタンをタップすると結果が出ます。結果が出ても計算式はそのまま残っていますので、続きはそのまま続けて入力できます。

画面を広く表示したい場合は、ウィンドウをタップすると拡大して表示されます。表示を戻すときは「Done」ボタンをタップします。

*Ver. 1.1でMultiウインドウは左上コーナーをダブルタップすることで全面表示できるようになりました。閲覧専用なのでキーボードは出ません。

計算式を縦に表示する画面(Verticalウィンドウ)はそのままではスクロールしない場合があります。その際はVerticalウィンドウをタップして拡大表示を行い、「Done」ボタンをタップしてもとに戻ると、それ以降は入力するたびにスクロールするようになります。

四則演算と括弧のボタンはありますが、累乗を示す「^」キーがありません。これは「×」ボタンを2回タップすると表示されます。また、「÷」ボタンを2回タップすると「?」が入力できますが、これは後に説明する変数を使った式に数値を代入する際に使います。

入力する数式は、数式の規則に則り、たとえば「×+」のように記号を続けて入力することは出来ないようになっています。ただし、2重括弧や「÷(」「(-」などは入力できます。また、「×」記号は省略できない仕様にしているので、「2(3-4)」は「2×(3-4)」と入力します。
その他、累乗内(「^」の直後)での小数の使用はサポートしていないので「5^2.3」のように小数点は入力できません。また、「×83」や「+3のように」、「−」を除く演算記号から始まる式や「25÷」のように演算記号で終わる式は入力はできますが、「=」を入力した際に「Syntax Error」 (数式の誤り)としてエラーになります。
それから、括弧は何重でも使えますが、「(」と「)」の数は一致している必要があります。一致していない場合はSyntax Errorが表示されます。

「delete」は入力した数式を最後から順に1文字ずつ消去します。「Clear」は数式と答えの両方を消去します。



数式の修正

数式を修正するには、計算式を入力している横長のウィンドウ(これをFormulaウィンドウといいます)をタップするとキーボードが出ます。そこでウインドウ上にしばらく指を置いておくと画面にルーペが表示されて拡大表示されるので、それをみながら修正箇所のすぐ後ろにカーソルを移動させます。deleteキーで消しならが修正を加え、終わったらキーボードの「完了」(「Done」)キーで通常表示に戻ります。

*OS 3.0 では、修正の際に「Select」と「Cut」、「Copy」や「Paste」も使えます。また、ウィンドウをタップすると表示される標準キーボードは、OS 2.2.1までは文字キーが並んだキーボードが最初に表示されますが、OS 3.0ではMulti、Vertical、Horizontalウィンドウでは数字キーと記号が並んだキーボードが、Memoryウィンドウでは文字キーが並んだキーボードが最初に表示されます。
修正後に「=」ボタンを押すことで、再計算できます。
また、「×」「÷」の演算記号は、標準キーボード上の「*」「/」で代用できます。これらを使用して修正を行っても、「Done」キーを押して通常表示に戻った時に自動的に「×」「÷」に置き換えられます。
同様の修正は、縦に式を表示する画面(Verticalウィンドウ)や横に複数行にわたって式を表示する画面(Horizontalウィンドウ)でも行えます。ただし、編集が終了した場合はキーボードの上にある「Done」ボタンをタップして通常表示に戻ります。
修正の際に、計算記号として認識されない文字(例えばA, x, Nなど)が入った場合には、編集モードを抜けて通常モードに戻った際に文字が消去されるか、「Unknown character」のエラーが出て該当する文字が「'A'」のように表示されます。



ReCalcモード

左上に黄色い「ReCalc」ボタンがあり、これをタップするとボタンのレイアウトが変更され、ReCalcモードに入ります。
ReCalcモードでは、数字ボタンと「Clear」 「delete」ボタンは、数式を呼び出すための番号を入力するのに使われます。ReCalcモードに入った時に、これまで入力した数式と答えを保存しているウィンドウ(これをMultiウィンドウと呼びます)に入っている数式に1つずつ番号が付けられます。従って、ウインドウをスクロールして再計算したい数式の番号を確認し、ボタンで入力すると、通常は数式を入力するウィンドウ(Formulaウィンドウと呼びます)と計算結果を表示するウィンドウ(Answerウィンドウと呼びます)に、呼び出す数式と答えが表示され、Answerウィンドウの左側に数式番号が表示されます。
このほか、数式の選択は「↑」「↓」ボタンを使ってもできます。「↑」で一つ前の数式が表示されるので、ReCalcモードに入った直後にこの操作をすると直前に計算した式を呼び出すことができます。

ReCalcモードを抜ける場合は、「Cancel」か「Done」ボタンを使います。「Cancel」は文字通りなにもせずにReCalcモードを抜けて通常モードに戻りますので、ReCalcモードに入る直前に数式が入力されていればその状態に戻ります。
「Done」は、再計算する式を選択していればその数式を通常モードで使えるように保持します。再計算する式が選択されていなければ、「Cancel」と同様に通常モードに戻ります。


「Mul/Mem」ボタンは再計算の式を得るための2つのウィンドウを切り替えます。ReCalcモードに入ると、まずMultiウィンドウが表示されますが、「Mul/Mem」ボタンをタップするとMemoryウィンドウに切り替わります。このウィンドウはユーザーが自分で数式を選択して保存するためのもので、デフォルトでは使用例としていくつかの変数を使った計算式が入っています。数式の呼び出し方はMultiウィンドウと全く同じです。

「+Mem」 ボタンは、Memoryウィンドウに数式を追加するためのものです。Multiウィンドウを表示して数式を選択し、「+Mem」をタップするとMemoryウィンドウに選択した数式が追加されます。確認するには一旦「Cancel」でReCalcモードを抜けてから、再度ReCalcモードに入り、Memoryウィンドウを表示すると数式が最後に追加されているはずです。


「Erase」ボタンは、MultiウィンドウとMemoryウィンドウの数式のうち、不要になったものを削除するためのものです。
「Erase」ボタンをタップすると、「Erase formula From:# To: # 」と表示されますので、小さい数字入力のウィンドウをタップしてキーボードを出して入力します。
また、Eraseモードに入る前に、数式を選択状態にしてから「Erase」ボタンをタップすれば、「From:#」のウィンドウに選択した数式番号を入れることもできます。
数式番号は0〜最終番号なので、この2つを入力すれば全てを削除することができます。
「From」と「To」の数値は、両方入っていないと「Enter number」とエラー表示され実行されません。


「pref」ボタンは、ウィンドウのサイズ、フォントの種類、テキストサイズ、タップ時の音を設定する画面を表示するためのものです。
「Win size」はウィンドウのサイズを変えるためのもので、デフォルトではMultiウィンドウとVerticalウィンドウの2つが表示されていますが、スライダーを動かすと画面の広さを変えることができます。サイズを0にすれば、Verticalウィンドウを全画面表示にすることができますし、320にすればMultiウィンドウの全画面表示が可能です。


「Hor/Ver」のボタンはHrizontalウィンドウとVerticalウィンドウの切り替えです。これでHorizontalウィンドウにすると、同様にウィンドウのサイズを今度は縦方向に変更できます。
「Fml-ON/Fml-OFF」のボタンはFormulaウィンドウの表示/非表示の切り替えです。デフォルトでは表示されていますが、画面をより広く使いたい場合などは非表示にできます。非表示にしても、HorizontalかVerticalのどちらかのウィンドウが表示されていれば、式の入力には困らないはずです。

「Font」ではフォントの種類とサイズが変更できます。
サイズはスライダーを動かすことで10〜40ポイントまで変更できます。
「Multi/Horizontal/Vertical/Memory」はフォントやサイズを設定する4つのウィンドウの切り替えで、それぞれに違った種類のフォントやサイズが選択可能です。
フォントの種類は次のとおりです。
HVB: HelveticaNeue-Bold
AT: AmericanTypewriter
MF: MarkerFelt-Thin
CB: Courier-Bold
CBI: CourierNewPS-BoldItalicMT
AI: Arial-ItalicMT
TMB: TrebuchetMS-Bold
VBI: Verdana-BoldItalic

ウィンドウにテキストが表示されていない場合にはフォントやサイズの確認ができませんのでご注意ください。

「Tap sound」はタップ時の音のON/OFFです。

右上の「i」ボタンは、別の設定画面を表示させるためのものです。タップすると画面が反転し、設定画面が表示されます。メイン画面に戻るには、ボタンやウィンドウ以外の場所をダブルタップすることで再度反転し画面が切り替わります。また、この「i」ボタンを使わなくても、起動中いつでも画面のボタンやウィンドウ以外の部分をダブルタップすることで、メイン画面と設定画面が切り替わります。
メイン画面をダブルタップする場所のおすすめは、Answerウィンドウの上です。このウィンドウは編集不可なのでタップできます。


変数を使った式の計算

変数として使用出来る文字は「A」「x」「N」などの1文字で、「length」などの単語は不可です。文字としては1文字であれば漢字などの2バイト文字も使えます。
演算記号は省略できないので、「3B」や「2(n+1)」は「3×B」「2×(n+1)」と記述します。
変数として使用できないのは、演算記号のほかに、「^」「/」「*」「:」「?」「=」です。


変数の入力方法

1.まず、変数を使わない式(変数の部分に数値を代入した式)を入力して計算し、Multiウィンドウに表示させる。例えば「C×(1+R)^P」を入力したい場合「2×(1+2)^2」と入力します。

2.ReCalcモードに入り、入力した式を指定してMemoryウィンドウに入れる。

3.一旦ReCalcモードを抜けてから再度入り、Memoryウィンドウをタップして標準キーボードから変数の部分の数値を変数に置き換える。その際、指でテキストをタッチし続けると画面にルーペが出されて拡大表示されるので、そこで指をスライドさせてカーソルを目的の位置に入れ、キーボードのdeleteキーを使いながら、変数に置き換える。

繰り返し使う予定があるのであれば、式の右辺、「=」の右側に簡単な説明を記述しておくと便利です。例では英文を使っていますが、漢字や仮名も使えます。ただし「:」や「=」は区切り文字なので使用しないでください。


変数を使った式の計算方法

1.ReCalcモードから変数の入った式を呼び出して、通常モードで表示させる。

2.式の最後に「?」を入力する。これは「÷」ボタンを2回タップすることで表示できる。
この「?」は代入する数値の区切りの役割をしています。従って代入する数値の間には必ず「?」を入力します。
例えば、C×(1+R)^Pでは?100,000?0.005?10のように入力しますので、全体の数式はC×(1+R)^P?100,000?0.005?10のようになります。最後には「?」は不要なので、変数の数と?の数が必ず一致することになります。代入する数値の数が足りない場合や多い場合は、「more or less assignments」エラーが表示されます。

*Ver. 1.2では、同じ文字の変数が複数ある場合、代入する数値(数式)は1つで済むようにしました。例えば、a×(n+1)-b×(n+5)は?50?7?35のように入力できます。文字と数値の対応は出現順なので、例の場合ではa=50, n=7, b=35になります。
また従来通り、4つの数値を代入することもできます。

3.この状態で「=」ボタンをタップすれば、数値を代入後の数式と計算結果がMultiウィンドウに表示され、Answerウィンドウには計算結果が表示されます。Formulaウィンドウには数式がそのまま残るので、この状態で代入する数値だけを変えて繰り返し計算が行えます。

注意:代入中は、VerticalウィンドウまたはHorizontalウィンドウはタッチしないでください。自動修正が働いて、式の中の変数が消去されてしまいます。



設定画面

「i」ボタン、またはダブルタップで切り替わる設定画面では以下のような設定が可能です。

画面は大きく2つに分けられます。画面の大部分を占めるのが、ボタンとカラーの設定です。下の2行が小数点以下の桁数の設定です。

小数点以下の桁数の設定(Digit after decimal point)

「0〜Flex」の選択ボタン
計算結果を出す際の小数点以下桁数の設定です。0は小数点以下第1位で五捨五入(最接近偶数への丸め、ISO丸め)されます。2なら小数点以下第3位で五捨五入されるので、結果小数点以下第2位までが表示されます。Flexは小数点以下がその桁以降0が続くものを0を省いて表示します。例えば、1.500000は1.5に、3.467000は3.467と表示します。

「OFF/ON」の選択ボタン
この選択ボタンをONにすると、計算式の中でも「0〜Flex」で選択した桁数に自動的に揃えられます。これは計算式を縦表示する場合、桁がそろっていないと確認しにくいために設けられたものです(特にドルなど小数点以下が必要な通貨を計算する場合など)。
ただし、変数を使った計算では仕様上変数が消去されてしまうなどの問題が発生しますので、桁を揃えたい場合のみ使用することをお勧めします。

ボタンイメージとカラーの設定(Color)

「1〜16」の選択ボタン
16種類のボタンイメージを選択できます。選択ボタンをタップすると、ボタンのイメージが下のウィンドウに表示され、「BI #」に番号が表示されます。

「BS-1〜BS-3」の選択ボタン
ボタンセットの選択で、通常モードBS-1が0〜9と「.」、BS-2が「+、−、×、÷、(、)」と「delete」「Clear」、BS-3が「=」で、ReCalcモードの場合はBS-1が0〜9と「delete」「Clear」「↑、↓」、BS-2が「Mul/Mem」「+Mem」「Erase」「pref」、BS-3が「Done」と「Cancel」となります。
選択ボタンをタップすると、そのセットに現在設定されているボタンとボタンのタイトル色が表示されます。

「BG/RC BG/BS-1T/BS-2T/BS-3T/WinBG/WinTx」の選択ボタン
背景色とボタンのタイトル色、テキスト色を設定します。
BG: 標準モードの背景色で、ボタンのバックグラウンドとなる色です。
変更するには、このボタンを選択後、R、G、B、Aのスライダーをそれぞれ動かして色を変えます。変更した色は、スライダーの左側にあるボタンの背景色として表示されます。Rは赤、Gは緑、Bは青の三原色を調整し、この組み合わせで色を表現します。Aはアルファチャンネル(透過情報用の色チャンネル)のことで、アルファを0に近づけると透明になっていきます。ただし、画面の背景色のバックは白なので、ここでは透明になると白くなっていきます。
また、細かい調整は数値ウィンドウをタップして直接数値を入力することもできます。

RC BG: ReCalcモードに入った際に表示される背景色です。ReCalcモードと通常モードを判別するための色でもあるので、変更する場合も通常モードとは違った色にすることをお勧めします。

BS-1T、BS-2T、BS-3T: それぞれのボタンセットのボタン上に表示されるタイトル色です。
タップすると、ボタンイメージも合わせて変わるので、ボタンイメージに合い、かつ見難くない色を選択できます。

WinBG: 各ウィンドウの背景色の設定です。この選択ボタンのすぐ上にある「Mul/Hor/Ver/Mem/Ans/Fml」の選択ボタンと組み合わせて使います。
それぞれのウィンドウ毎に背景色の設定が可能です。
ただし、背景色に関しては、AnswerウィンドウとFormulaウィンドウは白に固定です。

WinTx: 各ウィンドウに表示されるテキスト色の設定です。WinBG同様に、ウィンドウの選択ボタンと組み合わせて使い、ウィンドウ毎のテキスト色の設定が可能です。

「Save1」「Load1」「Save2」「Load2」「Save3」「Load3」ボタン
現在のボタンと色の設定を保存し読み出すためのボタンです。「Save1」をタップすると確認画面が出ますので、Saveをタップすることで現在の設定をSave1に保存することができます。保存した設定は、Save1ボタンとしてBS-1に設定されたボタン、Load1ボタンとしてBS-2に設定されたボタン、Save1の背景色として通常モードの背景色、Load1の背景色としてReCalcモードの背景色が表示されるため、どんな色が保存されているのか確認できます。
Load1ボタンをタップすると、Save1で保存した設定が現在の設定に置き換えられます。
同様にして3種類まで設定を保存できます。